TECH NEWS技術ニュース

2026.01.06

その他

 

バッテリー

 

加工設備

 

金型摩耗の原因と対策|パンチ摩耗を可視化して判断する方法

  • バリが増えた
  • 加工寸法が安定しない
  • パンチの寿命が急に短くなった
  • 加工条件を変えても改善しない
  • 量産時に品質がばらつく

その原因は、パンチやダイの摩耗状態が影響している可能性があります。

パンチ摩耗を4Kマイクロスコープで観察し、金型摩耗状態を確認している様子

プレス加工では、パンチ摩耗が進行しても初期段階では目視で判断できないケースが多く
不具合が出てから気づくことも少なくありません。

摩耗の影響は材料・板厚・形状・クリアランスなど様々な要因が関係しています。

設計段階で「この条件でプレス加工は成立するのか?」を確認したい場合はこちらをご覧ください。

▶ プレス加工は成立する?設計段階での判断基準はこちら

目視では確認できないパンチ摩耗が問題になる理由


パンチ摩耗は、以下のような形で現場に影響します。

  1. 切断面の品質が徐々に悪化する
  2. バリが発生し始めるが、原因が特定できない
  3. パンチ寿命の判断が経験則に依存してしまう

特に微細な摩耗は
目視では「問題なし」と判断されがちなため、対策が後手に回る原因になります。

パンチ摩耗が進行するとプレス加工で起きること


パンチやダイが摩耗すると、プレス加工では以下のような変化が発生することがあります。

  • バリが増える
  • 加工寸法がズレる
  • 量産時の再現性が低下する
パンチ摩耗の微細な状態をマイクロスコープで可視化した観察例

高解像度マイクロスコープを用いた観察により
パンチ上面や側面の微細な摩耗状態を確認することが可能になります。

可視化することで、以下のような判断がしやすくなります。

  • 摩耗が進行し始めたタイミング
  • 加工条件と摩耗状態の関係
  • 刃先形状変更や条件見直しの必要性

「感覚」ではなく「状態を見て判断する」ための材料が得られます。

金型分解点検時の摩耗状態確認


金型を分解したタイミングでパンチを取り外し
摩耗状態を詳細に観察することで
通常の点検では見逃されがちな摩耗状況を把握できます。

トライサンプル製品の断面観察による判断


製品断面を観察することでせん断面の状態から最適な切れ刃形状の変更に役立つデータが得られます。
これにより、最適な切れ刃形状への見直しや形状変更を検討する際の判断材料となります。

事例:電極箔で発生したバリの原因はパンチ摩耗だった


電極箔(t6µm)を打ち抜く金型において、
トライ&エラーを繰り返す中で、約50万ショット付近からバリが発生しました。

金型からパンチを取り外して観察したところ、
目視では確認できない微細な摩耗が発生していることが判明しました。

この観察結果は
パンチ形状の見直しや条件調整を行う際の重要な判断材料となりました。

パンチ摩耗の判断・対策は加工条件ごとの検討が重要


パンチ摩耗に関する判断は
実際の加工条件を踏まえて検討することが重要です。
自社条件でどのような点を確認すべきか整理したい場合、加工条件をもとにした技術相談も可能です。

関連記事


▶ コントレーサーによる形状測定について詳しく見る

▶ プレス加工の成立判断について詳しく見る

「その他」関連ページへ